【特別企画 第3話】有馬記念〜全頭紹介 前編〜
有馬記念といえば
普段競馬をやらない人も
今日くらい競馬やってみようかな!
と日本中の人々が買うようなレースである
ましてや冬のボーナスを突っ込んじゃうぜ〜みたいな人もおり
グランプリと称されるだけのことがあるなと毎年思わされる。
「オッズが極端になる」ということ。
記憶に新しい去年の有馬記念
3着のシュヴァルグラン
普通に考えれば買える馬なのだが
この時のオッズはなんと9番人気
世界のヒューボウマンが乗るというのにこの落ちっぷり
外枠やら京都大賞典・ジャパンカップの4着という叩きに過ぎない近走成績などが要因となったこともあったが
人気が落ち過ぎていた
昨年はここをかぎつけて
人気と地力の乖離をひとつのファクターとして予想している僕からしたらスーパーボーナスチャンスとなりやすい
普段競馬をしない人も馬券を購入する有馬記念
そんな人たちにも
今回の出走馬がどんな馬たちなのかマルッと理解できるよう
全頭紹介しちゃいましょう!!
僕なりの見解ですがご参考までに。
◆アーモンドアイ/C.ルメール
世間の本命馬
過去の成績を見ても1番人気に名乗り出るのは納得。
元々は香港G1を目標にステップレースをこなしてきたが、熱発により回避
元々有馬記念が目標では無かったがファン投票1位の期待にも応えて陣営は有馬出走を決断。
まぁ、ここまでは普通の流れには見えるが、正直僕は陣営の意思に曖昧さを感じる。
無理して出なくてもいいけど、せっかく香港に向けて仕上げたし出てもいいか。という捉え方もできる。
JRAの規約に記してあるが、ファン投票10位以内に選出された馬は、出るだけで報奨金をもらえ1〜3位の馬は出走するだけで2000万円を貰うことができるという決まりがある。こんなおまけ付きなら状態万全でなくとも出とくかみたいなテンションにもなるだろう。
間違いなく陣営はアーモンドアイで過去最多記録となるG1 8勝以上の金字塔打ち立てを狙っている。
そのためには7勝目を積み上げなければならない。
思い返せば早く達成させたいという思いから安田記念の強行出走
陣営の焦りが出ていたなと僕は思う。
ジャパンCなども勝っており、距離延長に関しては申し分なし。この馬のレベルもトップクラスなのは間違いない。
しかしステージは国内屈指のトリッキーコース初の中山競馬場であることに加え、陣営の焦りと曖昧さ
僕は100%のアーモンドアイを見ることが出来るのか??と疑問に思う。
◆アエロリット/津村明秀
今回がラストラン
この馬の良さはレースを引っ張りそこそこ速いペースでも自分も粘り込めるというスタミナの持ち主
普通は引っ張りすぎると自分もバテてしまって直線で垂れてしまうのだが、失速しないのが強み。
速いペースで逃げると周りの馬は追走に脚を使ってしまうことから、後続もいつものキレが無くなる。
周りも誤魔化しが効かなくなることから、この馬の存在を厄介に思うことが多いだろう。
鞍上は、みんなのツムツムこと津村明秀
今年の津村の先行レースといえばカレンブーケドールでの活躍
今年の津村は一味違う。
カレンブーケドールもこのアエロリットと似たタイプであり、津村明秀はこの1年の自分がやってきたこと全てが試されるレースとなる。
主戦は中距離路線だったことから距離不安も囁かれているが、ここは腹を括った積極騎乗に期待したい。
◆アルアイン/松山弘平
ラストランを飾るのは、この馬に恩がある松山騎手
前々走天皇賞は不利な大外枠スタート+休み明け
前走マイルCSもペースが合わずに見せ場なし。
今回距離延長もありペースもある程度落ち着く。
制覇した皐月賞の舞台も中山競馬場
本来は右回りが得意で、オールカマーでも世代トップのレイデオロに秒差なし。
天皇賞の凡走により距離不安で人気を落とすのであれば軽視禁物である。
◆エタリオウ/横山典弘
「G1は点でなく線で予想をする」
今回の有馬出走馬の中でこの要素を一番感じさせてくれている。
シルバーコレクターの異名を持つエタリオウ
ありそうでなさそうなものというお題に「エタリオウの単勝」とネットで書かれてしまうほどあと一歩で勝ちきれない馬
秋初戦となった京都大賞典は
出遅れ+前残り
上がり最速を使うも後方からは厳しい競馬となった
前走ジャパンCは先行策
馬場は内前が鉄板だったので先行策もあるなと思っていたが、本当に先行するとは…
外を回される展開でコーナーで捲る競馬。
内伸びだったので不利な展開となり7着に終わった。
しかし、この先行策が何かの準備だったとしたら?と考えてみたい。
思い返せば日経賞
有馬と同舞台中山2500mを先行策→捲りで2着
後ろから一気差しではなく先行策
実はこの馬の得意パターンであり、好位でのレースは有馬記念好走に繋がっている。
今の中山の馬場なら内前有利は確かでありこのレース運びがマッチする。
鞍上横山典弘がずっと乗り続けているのには何か理由があるはず。
楽しみである。
◆キセキ/R.ムーア
昨年は秋のG1戦線皆勤賞。
さすがに連戦の疲れがあり有馬記念は厳しい戦いとなったが5着と健闘。
今回は逃げより番手にこだわるようで、無理なハイラップ逃げというよりは好位から抜け出して脚を使うイメージなのか?
凱旋門賞帰りの馬は調子を落としてしまいがちでコンディションが気になるところ。
まともに走れる状態なら引けを取らないがいかに…
◆クレッシェンドラヴ/内田博幸
右回りはめっぽう強いがレースレベルが課題
初戦でオールカマーを使えているのは良いが、よっぽど時計がかからないと厳しい。
◆クロコスミア/藤岡佑介
ラストラン馬
逃げたら渋とい馬。
できればスローに落としたいが今回は自分のペースで運ぶことが難しそうで展開が向くか微妙…
牝馬相手にはやれるが、牡馬相手には負け続けているため、ここは厳しいか…
◆サートゥルナーリア/C.スミヨン
日本ダービー4着
痛恨の出遅れが原因
精神面の成長が見られているかが鍵
ダービーの時はかなり入れ込んでいたし、ヘドバンしまくっていた。
東京競馬場の地下馬道が苦手説があり
入れ込んでしまったとも言われているが
実際のところはどうなのか。
ただ、中山競馬場での走りは立派なもので、怪物と言われる素質も十分に発揮できている。スミヨンが初めて跨った時に、この馬を来年の凱旋門賞に連れてきてくれと言ったほど。
勝負根性もあり他の世代とも太刀打ちできるレベルにある。
アーモンドアイと初対戦になるのも見どころの1つ。
◆シュヴァルグラン/福永祐一
ラストラン馬
典型的な叩き良化型。
今回間違いなくパフォーマンスを上げてくる。
前走は外を回すものの伸びてきていたし、昨年3着の舞台なら押さえておく必要がある。
元々は主戦であった福永騎手は2番手騎手となってしまったが、今回久々に大舞台での騎乗依頼。
ラストを飾るべく気合いの入る一戦となるだろう。
前編はここまで!
明日は後編を更新します!
第4話 全頭紹介 後編 に続く